理科・地学部 第14回身近な水環境全国一斉調査&等々力渓谷水文巡検
2017.06.05
6月4日(日),地学部は,第14回身近な水環境全国一斉調査に参加し,高田馬場付近の神田川とおとめ山公園の湧水の水質を調べました.この一斉調査は,みずとみどり研究会の主催で,2004年から毎年6月の世界環境デーに合わせて実施されてきました.その目的は,調査に一般市民や学校の児童・生徒などが参加し,全国の水質マップを作って実態を把握・比較し,水環境に関する理解と関心を高めてもらうことです.調査地点の数は全国で約5000ヶ所程度にもなる大規模なもので,本校地学部でも毎年参加しています.
この日は,新入生の歓迎も兼ねていて,調査後には,さらに等々力渓谷へ足を延ばし,都心にある湧水と自然を巡検しました.ちょうど武蔵野礫層から湧き出る湧水も見られ,武蔵野の地質と湧水の関係も良く理解できたのではないでしょうか.汗ばむ陽気でしたが,木陰は涼しく,所々に咲く紫陽花が季節の移ろいを感じさせてくれました.
身近な水環境の一斉調査HP:http://www.japan-mizumap.org/index.htm
新宿区立おとめ山公園にて,湧水の調査方法を先輩が説明し,新入生にも体験してもらいました.
学校近隣のおとめ山公園の湧水と神田川での水質調査も終え,天気の良いおとめ山公園で昼食.
午後は,等々力渓谷に移動.早速,ガイドを片手に巡検をスタート.地図で自分の位置を常に確認しながら見て歩くことは大切です.
等々力不動尊の裏手の湧水.地下水を豊富に含む武蔵野礫層から湧き出る様子が確認できました.下には地下水が浸み込みにくい東京層があり,崖線の湧水が良く理解できたと思います.
湧水を集めて流れる川の水質を調査.さらに,自分の手で水に触れてもらいました.温度計の数値を聞くだけではなく,現地で直接,自分の手で感じてみることも等身大の科学だと僕は思います.これくらいの冷たさかという感覚が大事です.冬は温かいという話も合わせてしておきました.次は,季節はずれの冬に湧水を触りませんか(笑)
こちらも武蔵野礫層を観察.近づいて見られるところが少ないので貴重です.
東京23区内とは思えないこの風景.この日も多くの人が散策に来ていました.世間に合わせて学校生活も慌ただしいように思う今日この頃,生徒も少し心休まる時間であって欲しいなと思いました.勉強も部活動も大切ですが,もっと大切なこともあります.
初夏の紫陽花は,季節の移ろいを感じさせてくれます.今日は,汗ばむ陽気だったと言っても,等々力渓谷に吹く風は涼しく,気持ちの良い一日でした.